園長先生からの質問 Q1

“保育に役立つ”園長のための保育園の人事労務講座
~よい労務管理はよい保育を生む土づくり~

最近保育園に入った新人保育士がとてもはりきり屋で、明日は誕生日の先輩保育士に早くあがってほしいからと、朝7時から夜9時まで働きたいといっています。確か1日や1週間の勤務時間は法律で決まっていたと思いますが、何時間でしたでしょうか。

1、1日8時間(1週40時間)です。
2、1日6時間(1週30時間)です。
3、民法の契約自由の原則によります。
4、1日7時間(1週42時間)です。
5、ILO(国際労働機関)の労働時間に関する条約によります。

 

答え(1つ)

答えの詳細

原則は労働基準法第32条で1日8時間、1週40時間です。一定の条件を満たした場合には1ヶ月を平均して1週40時間にする制度(1ヶ月単位の変形労働時間制)や1年の労働時間を平均して1週40時間にする制度(1年単位の変形労働時間制)が適用できます。これらを超える労働を法定時間外労働と言い、いわゆる残業ということになります。なお、労働基準法は日本国憲法からきています。

◆日本国憲法第27条(勤労の権利と義務)
すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う。賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。児童は、これを酷使してはならない。

◆労働基準法第32条(労働時間)
1.使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。
2.使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない。

 

 


保育士がいきいき働く、保育園が元気に動く仕組みづくりを支援している社会保険労務士・中小企業診断士の関山です。
専門はこれまでの保育業界での経験を活かした保育園の労務支援・運営支援と想い入れたっぷりの分野です。
珍しい経験から鎌倉・逗子・葉山地域の保育園さまを始め、全国の保育園さまからお問合せいただくことも増えてきました。

そこでここでは園長先生からの労務面やキャリアパスなどに関するご質問やご希望に応えて、
保育園や保育士に役立つ「保育園育て」「保育士育て」の各種ノウハウをお送りしていきます。
ぜひ日頃の保育園の運営や保育士の労務管理、人材育成、キャリアパスなどの参考にされてください。

 

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