園長先生からの質問 Q3

“保育に役立つ”園長のための保育園の人事労務講座
~よい労務管理はよい保育を生む土づくり~

うちの園でも1年単位の変形労働時間制と1月単位の変形労働時間制のどちらかを検討してみたいと思います。似たような名前ですが、共通していることもあるんですか。

1、最大でも1日10時間、1週52時間までが労働時間の上限です
2、平均して1週間当たりの労働時間が法定労働時間を超えなければ、労働時間   の上限はないです。
3、1週間当たりの労働時間が平均して必ず40時間に収まるように、必ず事前  に計画してシフト表などで周知しましょう。
4、労働基準監督署へ届出が必要です。
5、年間カレンダーの作成が必要です。

答え(1つ)

答えの詳細

1年単位の変形労働時間制は、必ず事前に計画してそれぞれの月の30日前までにはシフト表などで周知し、1年以内の期間を平均して1週間当たりの労働時間が40時間を超えない範囲内で、1週間40時間又は1日8時間を超えて労働させることができる制度です。 この制度は、例えば1年間の間で季節や祝祭日が多い月等によって業務の繁閑に差があり、繁忙期には園の行事等で相当の時間外労働が必要になり、逆に夏期期間など閑散期には所定労働時間に見合うだけの業務量がないような保育園に有効な制度です。 次に、1ヶ月単位の変形労働時間制は、必ず事前に計画してその月の前日までにはシフト表などで周知し、1ヶ月以内の期間を平均して1週間当たりの労働時間が40時間を超えない範囲内で、1週間40時間又は1日8時間を超えて労働させることができる制度です。例えば月末月初が忙しい、週によって早番遅番や土曜日勤務があるなど1か月の中で勤務時間にばらつきのある保育園に有効な制度です。なお、両者の違いは、1か月変形が1か月という比較的短い期間ごとにリセットされるのに対して、1年変形は1年という長期にわたって職員に変形労働を強いることになるため、1年変形には労働時間の上限、労働基準監督署への計画の届出、シフト表などで30日前には周知するなど、職員に対するより細かい配慮が必要なことです。リズムやペースをつかんで計画的に毎日の保育を進めるためにも、暇になったらたくさん休んでもいいからと、無計画にシフトを入れ替えたり長時間労働をさせてしまうようなことになる場合は、働きやすくするため制度の趣旨に反してしまいます。変形労働時間制で大事なことは、いかにして忙しくない時期を見つけ、あるいは計画的に作って、その労働時間を減らせるかということです。これまでの惰性で出勤日や出勤時間を決めていたら、変形労働時間制のメリットは余り受けることはできません。時間管理の方法を再検討しましょう。体調不良や園内の事故にもつながってしまうおそれも生じてしまって、かえって残念な結果になってしまいますしね。

 


保育士がいきいき働く、保育園が元気に動く仕組みづくりを支援している社会保険労務士・中小企業診断士の関山です。
専門はこれまでの保育業界での経験を活かした保育園の労務支援・運営支援と想い入れたっぷりの分野です。
珍しい経験から鎌倉・逗子・葉山地域の保育園さまを始め、全国の保育園さまからお問合せいただくことも増えてきました。

そこでここでは園長先生からの労務面やキャリアパスなどに関するご質問やご希望に応えて、
保育園や保育士に役立つ「保育園育て」「保育士育て」の各種ノウハウをお送りしていきます。
ぜひ日頃の保育園の運営や保育士の労務管理、人材育成、キャリアパスなどの参考にされてください。

 

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